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2018-10

春、台所ノート - 2018.03.04 Sun

冬も終わりに近づき、日射しと風に春を感じながら台所に立つ。
糠床を混ぜ、米を研ぎ、野菜をごたこだたと鍋にいれる。

fuji183b.jpg

母が料理好きで 仕事の傍ら 何でも手作りしてくれた。
あれこれ食べたいものをリクエストしては、当たり前のように美味しく食べていた。
時間があれば おやつも手製、一緒に母の手伝いをしながら台所に居るのは楽しい。

茶碗を拭き、冷蔵庫を開け閉め、覗きこむ鍋、吸い込む香り。
包丁のおと、湯気の行方、うつわのふれあう響きも心地好く。
流しの水は清らかで。

母方の 羊飼いだった祖父は新しもん好きで、何でも工夫して自分で作るひとだった。
自ら台所に立ち、家族に料理を振る舞ったと。

自分の知っている祖父は、自家製の温室に食虫植物やら、めずらしい植物を育てたり、
夏の終わり、品評会に向けて大輪の菊を育てる姿。
祖父を畑に見止める 真剣に土や植物と対峙している気配に、近寄りがたく。

母の昔ばなしで好きなのは、食べもののはなし。
とぉさんの作るチキンカレー(鶏を絞めるところから)、
とぉさんの果樹園(毎朝、子ども達に食べ頃のくだものを採りに行かせた)、
とぉさんがストーブの上で焼く羊肉(もちろん、とぉさん解体)、
とぉさんがお玉で作るカルメ焼き…

そのはなしを聞いていつだったか、お玉に水とザラメと重曹で作ってみた。
なかなかふくらまなくて苦心したけれど、上手くいくと愉快なお菓子。
じいちゃん、ばあちゃん、子どもだった母と、ふくよかな時間を共有したよう。

朝、母が小学校へ行くまえの仕事は山羊の乳搾りで。
一升瓶抱え山を越え、となりの牧場に牛乳を買いに行ったこと、
行商のひと、薬売り、牧場に住み着いた流れ者、
幼かった母が見た景色や生活。

暖かなこの日、
今年も市場で ふきのとうを見つけ、刻む香りの快さ。
つぼみの持っている全てを逃がさないよう、手早く火を入れ味噌を加える。
あしたのお弁当には、ふきのとう味噌と焼いたのとを少しずつ。

fuji183a.jpg

:・・・・・さてと、
     陽が片向くまえに、デッサンのつづきを、少し。

今年も来ます GSS!! «  | BLOG TOP |  » リースワークショップ

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