2017-04

本の遠足 - 2017.04.03 Mon

友人から“光りの春”と言葉を添えた、モノクロームの写真が届いた 二月。
まだまだ空気は冷たく冬の只中にいる気でいたけれど、
鼻先をかすめる風に溌剌とした香り
目をあげると沈丁花のちいさな花叢を見つけた。

弱い陽射しのなかを早足で駅へと向かう。
以前、学校司書として勤めていた小学校の、図書整備と読み語りボランティアの方々と再会、
この日は「本」にまつわる鎌倉めぐりのお伴をさせていただく。
まずは若宮大路近くに移転した、しかけ絵本専門店「メッゲンドルファー」へ。
赤ちゃんから大人まで楽しめる、世界中のしかけ絵本がサンプルと共にあり、手に取り開く。
みなさん、店内のあちらこちらで楽しそうに絵本を開く。
 平面から立体へ。

「本」と云うオブジェには、二次元から三次元、そして四次元 無限大…
ページをめくるごとに 読み進めていくその先に 果てしなくつづく世界がある。
fuji1742.jpg

札幌にいるいとこの孫むすめ(!)へ、動物たちがとびだす、ちいさな絵本を選ぶ。
              
つづいて一行は由比ガ浜通り、絵本作家中川ひろたかさんのお店「SONGBOOK Cafe」へ。
店内ぐるりに絵本や原画、真ん中にテーブル、お茶を飲みながら絵本を手に取り購入することも出来る。あまりの寒さにオリジナルブレンドの“ブルトンコーヒー”を頼み、Iさんとおしゃべり。
フランスの詩人アンドレ・ブルトンから来ているのか? 訊くのを忘れてしまった。

空はますます雲を厚くし風は更に冷たく、通りを駅に向かい、くだっていく。fuji1741.jpg

鎌倉の古書店を舞台にしたドラマに使われた「公文堂書店」へ。
出発時にいただいた今回の「鎌倉めぐり」資料には、創業1940年、鎌倉で一番古い古書店とある。
ここで本を買うと可愛らしい包装紙でくるみ、輪ゴムをかけてくれる。
店内奥のほうでは、むかしむかしの絵本をまえに歓声が聞こえる。
おもてへでると、Kさんが「“錆び”の本がステキでした」と教えてくれた。

お子さん達が帰ってくる時間に合わせて解散、
時間に余裕があるかたと昼食をご一緒し、ひとときを過ごす。
帰り道、花屋の店先が明るい。
ひかりのつぶを沢山つけたミモザを見つけ、ひとえだ求める。
fuji1743.jpg

太陽を包みこむ雲はグレー、ミモザの黄色が映える。

ちいさい雪、おおきい雪 - 2016.12.15 Thu

二十四節気の小雪だというのに暖かい いちにち。
鉢植えのマルメロも紅葉し、棉の実もいくつか白く、はじけた。
午後からお遣いにでると、白くてふわふわしたものがたくさん飛んでいる。
 雪虫か?
北国では晩秋の或る日、
白い綿毛をまとった ちいさな虫が空中に漂いはじめると
一週間か十日のうちに初雪が降る。
雪のような 雪を知らせる 雪虫。

     
雨垂れの音 ほの明るい窓を開けると 白い。
雨ではなくて 十一月の雪が降り積もる。
古いまちの ちいさな音も包んで 仕舞う
しんしんと。
うみも なみも かぜさえも とおくへおしやる

            「鳥の絵、三点。」のお題をいただき、ガーゼ布をひろげ描きはじめる。
                   寒さの所為か、めずらしく暖色系の仕上がり。
         鳥をあつめた展覧会は、板橋区小茂根の CAFE BISTRO サイマーケット にて
                      12月26日から来年の1月31日まで。

               fuji 1612tori
                            http://saimarket.com 

大雪をすぎた或る日、渋柿をもらいうけたので干してみる。
二週間、揉み込むほどに甘さが増すそうな。
fuji1612a.jpg


夜明けまえ 海がわの窓を開け放つとオリオン座やら、いろいろ。
息を詰めて眺める

冬至の柚子は実家から かぼちゃは美瑛の叔父が作ったものを、小豆と一緒に煮る算段
冬時間を 過ごす 愉しみ

fuji1612ishigaki.jpg


 




summer tales - 2016.08.17 Wed


炎天のした、草が生い茂った私道を往くと トカゲがつま先をかすめ 横切る。
影はみじかく 蝉の重奏に包まれた昼まえ
図書館で本を数冊借り、市場で胡瓜とミニトマト、いろんな色のちいさな馬鈴薯ばかりの袋をえらび、
汗をかきかき自室にもどる。fuji168c.jpg

窓を開け放つ。

小芋と胡瓜でポテトサラダを作り、作業の合間に寝転んで本を読む。
・・・・・・・・・・ fuji168b.jpg

また 夏が やって来た。     

fuji168d.jpg

晩春に蒔いた棉が、ふたつみっつ花をつけている ちいさくうつむいて。
その顔を覗き込むように、シャッターを切る。
日本種の棉は花を下向きに咲かせるのだと、種子をくれたひとから訊いた。

絵具が乾くあいだ、『最後の夢の物語』(ロード・ダンセイニ著/中野善夫・安野玲・吉村満美子訳/河出文庫)収録の『五十一話集 FIFTY-ONE TALES』に読み耽っていると
太陽はいつの間にか稲村ガ崎のほう、西のほうで金色のひかりに変わっていた。

夕風と蝉時雨も秋の気配。

ラジオからは井上陽水の『少年時代』が流れ、最後にDJが「さらば!」と云うので
ピエール・バルーの『ithi Go ithi E』を引っぱりだしてきて聴く。

そうして 夏が 暮れて往く

 

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