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本日も口福なり


5月は 自室で過ごす時間がさらに増えた。

制作と 在宅勤務と

ベランダに椅子を出し 風に当たる
新緑のむんとした薫りと潮のにおい

この春先から風の強い日が多いような気がする。

新参者のウイルスを吹き飛ばすように
地球が いつもより強く 風を起こしているよう

野菜の美味しい季節
市場から帰ると直ぐに そのままで囓り確認
それだけで好いのだけれど  どうにも触れていたくて仕様がない。
しかし 手数は少なく 至極簡単、単純にと、心掛けながら。

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ときには 料理本と同じものを作りたくなったり
母の味が懐かしくなったり
素人の台所あそび

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『幸田文 台所帖』(幸田文・著/青木玉・編/平凡社/2009年)では、
露伴先生曰く「おいしく料っておいしく食べるのはしあわせ多きこと」
文さんは「ただいつも頭にあったのは季節ということだけです。」と記しています。


口にしたもの 全てで この身体は作られている。
この身体の細胞ひとつひとつが 考え 記憶し そして 動く。

緊急事態宣言解除後の或る夕、海へ

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材木座海岸へ足を伸ばすと思いの外、空いていた。

佇むひと 走るひと 犬と散歩のひと 写真を撮るひと 穴を掘るひと
トランペットを吹くひと 立ち話しをするひと
波と戯れるひと 何かを練習のひと

風に吹かれ 月や空色や雲の変化を見詰めていると
人間て ほんとうに小さな生きものなのだな、と。
そして しぶとい生きものなのだと実感。

そして自分は 呼吸する星の 細胞のひとつぶなのだと。


自室にて

自室に居るのが好きなので
こんな御時世でも 穏やかな日乗

温度と湿度を見計らい金繕いにつかう生漆で、
いつものお弁当箱をお手入れ
拭き漆を見様見真似でやってみる。
ついでに白木の鰹節削り器も拭く
     
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     はじめ 豆乳色の漆が 空気に触れるとミルク珈琲色に
          そして 美しい艶の深い褐色となる。

  藍をあつかったことはないけれど
  これも 空気に触れると 色を変えると云う
  植物のふしぎ
  いろのふしぎ
  発酵のふしぎ

  看板制作の依頼をいただき
  大工さんに厚い檜の板を切って貰う

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    手の平で撫でさすりながら手探りで 紙やすりをかけ磨く
    好い香りに包まれながらの手作業
    この目は頼りないので
    指先で 木目を読み イメージを辿る
    単純な手仕事が何とも 愉しい
    合間に料理をしたり 道具の手入れ

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                         そんなこんなで
                 日々是好日と云える 有り難き 仕合わせ


春先の先

朝から暖かい二月の終わり
実生マルメロの枝先に小さく緑色が萌え、
ローズマリーの鉢も鮮やかな青紫の花盛りだ。
久しぶりの散歩に出ると 新型ウイルスの影響か、
土曜日なのに街中に人が少ない。
警察署跡にホテルが建ち、早咲きの桜が揺れて花ぼんぼり 
風景は変化している。
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八幡さまを通り抜け 荏柄天神社の参道から車通りへ
杉本寺まで来ると
のどかな景色細くなった滑川の流れに添うように、
曲がる道を往くと大きな門に辿り着く。
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370年前、後陽成天皇の第九皇嗣であった一条恵観が築いた山荘
庭園や山荘建物の見学が出来ると知り、出掛けたものの
やはり 新型ウイルスの影響はここにも、暫く休園とのこと。

帰りは八幡さまにお参りして、遠くから白無垢姿の
美しい花嫁さんを眺める。

この日の目的ふたつめ、六地蔵近く セール中のアジア商会へ。
ショートパスタやオイルサーディンなどを求める。
ここの自家焙煎珈琲豆は手頃で種類も多く
時々出る「バリ神山」を見つけると、「豆で100ください」と、たまの贅沢をする。
製菓材料や各国の調味料、スパイス、乾物、缶詰、
専用の冷蔵庫には切株大のチーズ
いつも アレコレ 手に取っては迷って仕舞うお店。

遅い昼食は
下処理して冷凍したきのこミックスに、手製蕗の薹味噌と豆乳でソースを作り
買ってきたフジッリと和える
箸休めには、ちょっと酸っぱくなった大根の糠漬け
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三月に入ると、日射しの暖かさと曇天雨の冷たさが交互に

図書館帰りに 近所のスーパーマーケットで
山独活 99円(税別)を見つけ、思わずレジへ。

帰宅して見ると、独活は三本入り
早速、皮を厚めに剥き、きんぴらにする。
爽やかな柑橘系の香り そう この香り!
真ん中の 白い部分を囓ってみると、驚くほど甘い
山菜はアクが、えぐみがと云われるけれど、キリッとした苦みと香り、
そして瑞々しい甘さ、新鮮なのか? 今どきの野菜なのか?
ためしに葉先も囓ってみると 爽やかな香りが口中に広がり、なまでイケると
手製ドレッシングで和えてみたり、糠床に漬けてみたり。

そうして 春を味わっている。

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